第13回 OLYMPUS μ Panoramaというカメラ
CONTAX T2というカメラは確かにいいけれども、これからフィルム写真を始めようという人には、その値段が大きな敷居となると思うのです。
比較的安価でもよく写るカメラを探すっていうのも面白いもので、今回その程でOLYMPUS μ Panoramaを手に入れてみました。
このカメラは初代OLYMPUS μにパノラマ撮影機能が追加されたもので、パノラマ機能以外は外観、仕様上違いはありません。
レンズは写りに定評のある35mm f3.5の単焦点レンズ。もう半段ほど明るいと撮影領域も広がるところですが、ここは価格相応といったところでしょう。
なんといってその特徴は、OLYMPUS XAシリーズから続くカプセル形状であること。スライドカバーを開けばレンズが露出するとともに電源が入り撮影可能状態となります。ケースレスで運用できるので速写性に富んでいます。その分、中古品はボディーにスレキズがあるものが多いですね。全くの美品はあまり見かけません。
写りはシャープ。よく写るというのがぴったりな表現だと思います。色味はニュートラルな感じです。ガラス越しの撮影はガラス表面にピントが合うので、ガラス越し、鏡を撮影するときは注意が必要です。絞りはF3.5なので暗いところでは積極的にフラッシュをたきたいところです。フラッシュ制御も適切なのでフラッシュ光も嫌な感じではないです。
一つ残念なのは、パノラマ機能が付いているゆえ、ファインダーにパノラマ枠があり、それが煩わしいといったところでしょうか。
ああ、後もう一つ。フラッシュモードが記憶できないので、電源を一度落とすとフラッシュモードがオートに戻っちゃうところですね。再びノンフラッシュで撮りたいときは、フラッシュモードボタンを複数回押す必要があります。
価格も手頃で、使いやすく写りも良い。写ルンですを卒業して次に買うのにおすすめしたいカメラの一つです。